地下大学2012夏 3/3
───喜安朗さんに聞く「19世紀パリの長屋革命」
[喜安朗] 1931年東京生まれ。フランス近代社会運動史。
主な著書に、『パリの聖月曜日』(平凡社/岩波現代文庫)、
『パリ──都市統治の近代』(岩波新書)、
『民衆騒乱の歴史人類学』(せりか書房)など。
怒りのドラムがトルコ軍楽隊のように日比谷通りに轟くと、
明治の焼き打ち事件を思い出す。
大飯原発では、ファミリーカーをバリケードに
「再稼働やめろ!」の念仏が森に響きわたった。
そこは一向一揆が地熱を帯びた土地だ。
過去に未来が見える、聴こえてくる。
19世紀のパリで続いた革命は薄暗い路地裏の喧噪から始まった。
それは「長屋」の蜂起だった。
高円寺や新宿の呑み屋が、パリの貧乏人たちが集まった「関の酒場」になる。
都心をリングのように取りかこむ木賃アパートやワンルームが、
縦になった「長屋」に見えてくる。
未来に過去を映しながら、現在を突破しよう。
■「過去」に向かって前進する───
路地裏の「わけの分からない蜂起」は続く!
1)7月18日(水)19時より
「宮崎滔天の煩悶 明治版「左か右か」「連帯か侵略か」の別れ道」
・鹿島拾市(元 秋の嵐)
2)8月9日(木)19時より
「新たなサークル運動時代が来た! 自由民権、1950年代、そして脱原発」
・池上善彦(前「現代思想」誌編集長)
3)8月未定(木)19時より
喜安朗(フランス社会労働史)