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「タハリール広場からアズハル大学まで──エジプトの人びと」当日の映像リストの紹介と簡単な解説 その2

「タハリール広場」に、集まった人たちは、実際に広場でどんな解放の歌を歌い、どんな解放の踊りを踊ったのか。また、どんなメディアを使ったのか。さらには、シュプレヒコール、プラカード、パフォーマンス・・・そこでどんな新しい創造性(クリエイティビティ)やコモンが生まれたのか?。それは即、「脱原発」運動をしている私たちにも具体的な「発想」を提供してくれるだろう。まずはエジプトから学びたい。それが今回のテーマの核でした。

当日、報告者の山本さんは、エジプトの「タハリール広場」の細部にこだわった報告をしてくださいました。広場の細部へこだわった報告は、高円寺という場所にとても馴染んだと思います。細部、片隅、場末は、エジプトの広場や市場(スーク)に<地下でつなっがっている>と思わせたステキな報告でした。そこで、この感動をつたえるべく、簡単な映像リストの紹介をしたいと思います。さいごに山本さん、本当に「地下大学」ならびに高円寺にぴったりの報告感謝しています。

さて、ここには、21個の動画がリスト化されています。そのうち当日、報告者は、18個使用されました。動画のファイル名の表示がアラビア語であったりしますので、報告のあった18個について簡単な解説をしておきます。動画閲覧時の参考にしてください。(なお、当文章の文責は報告者ではなく、当日司会・もとやまのメモによるものですので文責は、私にあります。)

動画リストは以下のURLです。
http://www.youtube.com/playlist?p=PLEE6BD94CB3DF58B5

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=jsBKZ2mP-EI[/youtube]
「革命」後に生まれたもの。「革命」後、これまでなかった政治を風刺したバラエティも生まれた。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=ph8e11KR8mk[/youtube]
ご存知ムバラク退陣の声明です。この映像をじっとみてください。この退陣声明を読み上げたのが、副大統領オマール・スレイマン。秘密警察のトップでもあり、人々に拷問をした張本人で、退陣を発表した人物。そういうこともあってか、「顔なんか、みたくない」と目を背けたい人も多かったのか、後ろのSPの男に注目が集まる。フェイスブックなどでは面白プロフィールが盛んに作られる。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=-Ci1D3hz0jM[/youtube]
ムハマド・ムニールの背後の男。この男に注目した様々な動画が作られる。「大きくなったら何になりたいの?」、「技師、歌手、先生、セールスマン」、「だけどボクは臆病じゃない」、「なりたいのはオマール・スレイマンの後ろの男」みたいな感じです。この背後の男に関するものは、さすがに悪ふざけの観があり、すぐにこの事態は収束する。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=0YBik61I3DQ[/youtube]
広がる表現形態。シリア、リビアでもエジプトで作られたような、独裁者を笑い飛ばす動画が作られるようになった。これはカダフィー(カッザーフィー)の「恐怖のメッセージ」をおちょくったもの。この恐怖のメッセージは、「家、家を。地区、地区を。殲滅する。」という信じがたく、許しがたいメッセージ。このような「恐怖」に、「笑い」で抵抗しているといえるでしょう。「‪Gaddafi The Founding Father of Islamic Iran Revolution‬」も参照。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=4EUxhCWD_8s[/youtube]
これは、ラップです。パレスチナのラッパーに影響を受けただろうエジプトのラップ。「オレは反政府だ」みたいなことがラップされている。ギャングスター・ラップのテイストです。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=5gLv80p0LnI[/youtube]
ビデオ作家によってつくられたもの。英語のキャプションもありますので、見やすいかと思います。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=UoibH0SN5DM[/youtube]
若い詩人の詩のパフォーマンス。人気のある若手の「口語(方言)詩人」。アラブ社会の根底にある「詩」の世界を堪能してください。これとラップなど聞き比べると味わいも深いです。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=D8tboFLG5Ww[/youtube]
昔歌われた革命歌(1956年ももの)が今回甦ったものです。يا مصر قومي وشدي الحيل سيد درويش بلادي بلادي も、今回の「革命」で、かつて発禁されていた歌、昔の闘う歌/詩人が甦りを見せたことの例です。

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